【心理学】 キュートアグレッションとDVの関連性についての考察

足をばたつかせる女性 心理学

キュートアグレッションは、可愛いものを見ると攻撃的な衝動が襲ってくることです。

可愛いと潰して破壊したくなる!? キュートアグレッションとは一体何なのか。
ごくたまに、可愛いものを見ると「締め付けたい」「潰したい」といった衝動にかられませんか?そのような攻撃的な衝動は、心理学的に解明されていたようです。

さらに調査してみたところ、キュートアグレッションによってDVなどに繋がっているということを目にしました。

今回は、なぜDVなどの過激な行動に繋がるのか考察してみました。

長文ですので、概要を知りたい方は最後の「まとめをご覧ください。

バッシングや貶す行動が快感になる

考え込む男性

シャーデンフロイデ

「シャーデンフロイデ」とは、脳科学や心理学上で言われる言葉です。

相手を貶したり、痛い目に遭っている様子を見て快感を得ることを指します。

このシャーデンフロイデはよく、有名人の揚げ足取りをしたりスキャンダル、バッシングなどで起こる感情です。

この行動に繋がる分泌成分として「オキシトシン」が起因しています。

オキシトシン

オキシトシンとは、幸福に感じるホルモンで人体に良い影響を与えるものと考えられています。

つまり、シャーデンフロイデによって快感を得る人は、このオキシトシンによって感じているのです。

オキシトシン
ギリシア語の「迅速な出産」という言葉が語源です。
ある研究者が、脳下垂体(ホルモン調整基幹)をすり潰した液体が、陣痛を引き起こすことを発見し、出産を促進させる働きがあると分かったためです。
この成分は、もちろん男性も神経伝達物質として分泌します。

脳内物質との結びつき

バッシングなどの行動によって、快感を得られるオキシトシンが分泌されることがわかりました。

自分よりも相手が下である、痛い目に遭っているなど可哀想と感じる場合にオキシトシンが分泌されます。

これもキュートアグレッションに関連しているのではないかと考えました。

小さな子供が転んだり、紐を上手く結べないなどの様子を見ていると可愛らしくも感じます。

その時と同じものが分泌されていると、シャーデンフロイデとの結びつきがあると考えられます。

自我を保つための両極端な感情

この項目を読むにあたり、前提知識として以下をご覧ください。

二相性

女性の月経周期を調べるための体温変化を言います。
この体温には低温期と高温期があるため、気持ちに上がり下がりのある状態をイメージしてもらえるといいです。

感情を左右するホルモン

  • ドーパミン
  • オキシトシン
  • セロトニン
  • コルチコトロピン放出ホルモン(CRH)
  • 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
  • コルチゾール
  • アドレナリン
  • ノルアドレナリン

感情規制

草むらで考え込む女性

先述のホルモンを元に解説します。

上から3つ全て、ポジティブで幸福な環境下で分泌されます(オキシトシンも含まれていますね)。
逆に、以下5つは攻撃的な感情に関係します。

可愛いという刺激を受けると、ポジティブなホルモンと同時に反対のホルモンも生成されます。

CRH
→ACTH
→コルチゾール・アドレナリン・ノルアドレナリン

この順番に放出し伝達していきます。
私たちの脳は、感情を常に均衡に維持しようと働く(恒久的)ため、ポジティブなホルモンと対になって、ネガティブなホルモンも放出されます。

わかりやすい例として「あまりにも感動的な場面を見て涙を流してしまう」といったことが起こります。

二相性の表現

これは造語で、片方の感情が強ければ強いほど、もう一方の感情が相反して強まるということを表しています。

常に対峙する感情ホルモンが放出されるため「二相性の表現」と呼ばれるそうです。

ポジティブな感情は、ネガティブな感情を引き出す結びつきがあり、感情の調節をするために役立てているそうです。

キュートアグレッションも、可愛いあまり握りつぶしてしまいたいと感じるのには関係があるのかもしれません。

【補足】人はなぜ、相手を貶したり、痛い目に合わせるのか

鎖に繋がれた女性

ちなみに、ドーパミンとオキシトシンは同じようなもので、相手の悪口などを言ったりすることで分泌される中毒性のあるホルモンです。

なので、バッシングやいじめは中毒性があり長続きしてしまうことに起因しています。

ではなぜ悪口などをいうのか、バッシングするのか、痛い目にあって嬉しく感じるのか。

それは、本能レベルで植えつけられた「集団意識」があるからです。

本能レベルで刷り込まれた意識

大昔を想像してください。

人は、集団行動を重要視していました。

食料などをお互いカバーし合い、生存しようと考えていたようです。

するといつしか、働かない得ばかりする人が出てきます。

そのような人は、自分や仲間の生活に悪影響を及ぼします。

そういった、生活を侵す者を排除するための機能が備わっているのです。

つまり、相手を痛めつけるのは、自分の身や生活を守るための行動だったのです。

(さらに、この時オキシトシンが分泌されます)

それがいつしか脳内分泌成分に支配され、中毒状態に陥り、攻撃を続けてしまうと考えられます。

性的客観化

手に触れる男女

キュートアグレッションに直接的な関連性はありませんが、こちらの論文(英語)には以下のように記載されています。

性的客観化とは、個人の精神状態よりも肉体的な外見に焦点を当てることを特徴とする現象である。

性的対象化された女性がボール投げゲームに参加しているのを目撃したとき、性的対象化されていない女性(パーソナライズされた女性)に比べて、性的対象化された女性に対するポジティブな感情(ネガティブな感情ではない)に対する共感感情が減少していることを見出した。

つまり、女性を性的対象として見た際、男性の共感を司る脳機能が低下するという研究結果が出ています。

要するに、共感能力が低下すると相手のことを考えず暴力的になる、ということが考えられます。

まとめ

調査した内容をざっくりまとめると、以下の通りです。

  • シャーデンフロイデ
    • 相手を攻撃することで、自分の身の回りの社会を守ろうとするホルモンが働き、いつの間にか快感に陥る
  • 二相性の表現
    • ポジティブなホルモンが分泌されると、対になるようにネガティブなホルモンも分泌される。
    • 可愛いと脳が刺激を受けた際、幸福ホルモンが分泌されると同時に攻撃的なホルモンも分泌される。
    • 人間の感情調整に必要な機能でもある。
  • 性的客観化
    • 性的対象として女性を見た際、男性は共感能力が低下し暴力的になる(場合がある)

以上の3つがキュートアグレッションを促進させ、暴力的な行為に繋がってしまうのではないかと考えました。

※あくまでも私の考察です。

参考文献

「他人の失敗」を見ると快楽を覚える本質理由(東洋経済)
CuteAggression – Wikipedia(英語圏版)
キュートアグレッションの専門家の見解(英語記事)
攻撃性に関して(脳科学辞典)
いじめを科学する(八幡平市立西根中学校)


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