概要
PER(株価収益率)とは、ある企業の株価が、1株あたりの純利益に対して何倍なのかを表す指標のことです。
現在の株価が割安なのか、割高なのかを判断するために重要な指標として多く用いられます。
株情報を扱うサービスでも、PERは標準で掲載されていることが多いです。
そのため、計算なしで比較的手軽に分析することができます。
2019/11/01時点のソフトバンク株(Yahoo!ファイナンスより引用)
計算式
PER = 株価 ÷ EPS
- 倍率が高い:割高
- 倍率が低い:割安
EPSについてはこちらをご覧ください。
水準としては、15倍前後が平均的なPER値です。
10倍以下になってくると割安です。
※業界によって変動します。詳しくは注意点に記載しています。
具体例
株価1000円のA株と、B株がありました。
A株の1株当たりの利益(EPS)は、250円。
B株の1株当たりの利益(EPS)は、100円でした。
計算すると、A株PER=4倍、B株PER=10倍 という結果になります。
PERが低いA株が割安、
B株が(A株に比べて)割高だと分かりますね!
注意点
PERの計算では、EPSは予想値である
PERの計算で用いられるEPSは予想値であるということを忘れないようにしてください。
予想EPSは、企業が今期の実績をもとに算出した予想値のことです。
今期よりも来期の方が高い場合、ある意味「目標値」でもあります。
そのEPSを用いて算出されるので、PERが低くても今後業績が下がっていく業績予想であれば購入すべきではありません。
業界によって平均PER値が異なる
不動産業では平均PERが10倍だったり、鉱業では30倍近くにのぼります。
IT企業でも100倍近いPERの銘柄もあるので、業界の平均値も押さえた上でPERを分析する必要があります。
PERの値だけで購入するか判断しない
PERのみで判断しないようにしてください。
「何故割安なのか」まで確認するようにしましょう。
割安だと思っても、PERは、株価に左右されるので業績が著しくなく株価が暴落したせいでPERが下がった事も想定されます。
このことを踏まえてPERを判断材料の一つとして考えましょう。
「PER低いから割安だ!」と言って安易に手を出すのは禁物です。
割安だと思ってもいろんな角度から確認してみましょう。
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